幼稚園

ピアノは幼稚園の頃にお友達のお母様が薦めてくださり、何となく始めていましたが、だんだん嫌いになりました。

練習がつまらなかったし、進み方も遅かったように思います。

決められたことなので、毎日30分位は練習していました。

 

小学校まで

生まれも育ちも横浜、生粋の浜っこです。

小さい頃は自由気ままに過ごしていました。

母「今日は幼稚園に行くの?」

私「う〜ん、行かない」その日は休みです。

今では考えられませんね。

でも、幼稚園に行ったら、元気いっぱいで、仕切るタイプでした。

そんな私でも小学校は行くものだと思っていたらしく、毎日通いました。

学ぶ事はとても楽しく、どんどん勉強しました。

母の勧めで、中学受験をすることになり、ピアノはやめることにしました。

嬉しかったです。

その頃は学校でイジメにもあっていました。

田舎の学校で、受験する子も少なく、勉強が少しできたのが皆の癇に障ったのだと思います。

塾の方が別のお友達もいて、楽しかったのを覚えています。

 

中学・高校

やっとの思いで中学に合格、いじめから解放され、自由な校風に心底ホッとしました。

何をやっても否定されることはなく、楽しい生活が続きました。

学校のモットーが「For others」でした。

自分に力があれば、それを他人の為に使いなさいと言われました。

今でもそれは心身に染み付いているようです。

キリスト教の学校だったので、毎朝礼拝があり、讃美歌を歌いました。

歌うことは楽しく、聖歌隊にも入り、宗教音楽に親しみました。

また、素晴らしいクラシック音楽に触れる機会も増え、どんどん音楽に傾倒していきました。

私は一人っ子です。

高校の頃、母が体調を崩し、心も病んできて、相談する兄弟もなく、とても悩みました。

心理学など、独学で沢山勉強しました。

これは、後にピアノを教えるようになって、とても役に立ったと思います。

人生、無駄な事って無いんですね。

また、自分自身を支えるものとして、音楽が欠かせないものとなっていきました。

 

 

大学

学生生活は音楽漬けでとても楽しかったです。

ですが、ピアノの先生がとても厳しく、自分を否定されているように感じ、ピアノをやめようか迷いました。

そんな時、友人にsummer music campに誘われ、外国の学生や日本の他大学の学生と沢山室内楽を演奏しました。

音楽の楽しさ、素晴らしさを心から思い出した瞬間でした。

 

 

卒業後

伴奏やレッスンの仕事をしながら、勉強を続けました。

ピアニストのお友達も増えて、刺激的でした。

また、コンサート、ジャズライヴ、歌舞伎、演劇と聴きまくり、観まくりました。

お金は無かったけれど、豊かな時間を過ごしました。

そうそう、グルメ大好きな歌のお友達と食べ歩きもしましたっけ。

 

 

結婚後

遅まきながら、結婚し、仕事も続けていましたが、ほぼ主婦でした。

家事はそれなりに面白く、工夫も楽しかったですが、ピアノを弾く時間は奪われ、演奏へのモチベーションも下がりました。

舞台で弾くのが怖くなったのです。

家事は同じ事の繰り返しですし、人生の中ではグレーな時期でした。

 

 

ピアノ教室

ピアノを教え始めた頃は自分が習ってきたようにレッスンしていました。

多分面白くなかったし、子供には厳しく感じられたのかもしれません。

次々と辞めていってしまったのです!

さすがに焦って、子供の心理や伝える技術などを学びました。

音大では教えてくれないのです。

子供の気持ちに寄り添い、子供の学ぶスピードに合わせ、感性を大切に教えるようになりました。

ある時、小学生の生徒さんの公開レッスンで、ほとんど話さず、目と耳と息使いで二人で音楽を楽しむようなレッスンが出来たのです。

生徒さんの満足な顔と一緒に強い印象が今でも残っています。

教える原点かもしれません。

 

 

生徒さん

ピアノを習うことで勉強が進むらしく、ピアノはのんびり練習していましたが、東大に合格したり、オーストラリアでMBAを取得し、バリバリ仕事をしている生徒さんもいました。

また、ポップスの歌手になった生徒さん、舞台の音響の仕事についた生徒さん等、音楽に関係する仕事を選ぶ生徒さんもいらっしゃいます。

 

今まで

生徒たちを見ていて、人って自分の為に生きていいんだ、とふと気づいたのです。

生徒や家族、友人達を優先してきた自分がいました。

でも、自分を充実させる事で、周りの人達を支える、幸せを分かち合えるんだと思えるようになったのです。

演奏活動も心から音楽を愛し、楽しんで弾けば、誰かと比べる事なく、その楽しさを聴いてくださった方々に届くんじゃないかと。

レッスンでも不器用な私が苦労して弾けるようになった方法を伝えることができれば、ピアノを弾く楽しさを味わってもらえるのではないかと。

それからは、自分を磨く努力とそれを伝えること、演奏やピアノ教育に邁進してきました。

子供が授からなかったので、今では、生徒達が私の大切な子供達です!